<リレー展の様子>

自塗作品展   8月8日(土)〜20日(木)

 永田名誉会長、和田会長に自塗作品展につきお伺いしました。鎌倉彫会館
が昭和43年に出来てから約50年、漆工室にて刀華会の塗り教室を行って
きています。会員で塗りをする人が増えていて、各自楽しんで塗りをされて
いますが、自塗り作品を発表する機会が少ないので、この度、刀華ギャラリー
を開放するのを機に、自塗作品展を企画されたそうです。
 鎌倉彫の代表的な塗り技法は、三橋式彫りの特色を生かす「七色塗り」
(堆烏、堆紅、堆青、堆金、弁柄、色絵、湛慶)、後藤斎宮・運久が考案し
た「乾口塗り」があるが、安いこともあり本朱の乾口塗りが主流になってい
ます。
 浅田完山刀華会初代会長は、塗りに変化を付けるということで、研ぎ分け
を行い、流行り出しました。その他に、貝や色々な色を試験的に行いました
が、稽古の塗りには使っていません。二代会長の永田名誉会長は、拭き漆と
本塗りの組み合わせを追求し各賞も取られました。また、乾漆粉の使用、朱
以外の色(黄、緑など)で乾口を取るなど色々何年か開発されてきたそうで
す。また多色を使用するより1色の方がよいとのご感想でした。和田会長は
貝を貼るなど加飾も研究され、今回も素晴らしい作品を出品されています。
 塗りは面白いですが、お弟子さんなどに塗ってやるのはどうか、思ったよ
うな色が出なかったり、撒き錆仕上げなど年月が経つとカビ・シミが出た
り、問題が出ることがあるとか、また品のある塗りとはとか、いろいろと鎌
倉彫について考えさせられました。今回は刀華会の展覧会では見られな
いような、各自の力作も出品されています。