リレー展の様子、今後の予定など <このページは前編です> 刀華ギャラリー(下図参照)にて、下記のように刀華会会員の作品をリレー形式で展示します。この様子や、展示内容などについて、掲載していく予定です。 三人展(吉田泱山・吉岡晃山・岩戸渓山) 5月16日(土)〜28日(木) 吉田先生、吉岡先生、岩戸先生は、鎌倉彫を40年くらい続けてこられた先生方です。 永田教室でのお仲間とのことです。 『ながいあいだ お蔵に眠っていた作品が 皆さんに見ていただいて幸せです』 とおっしゃっておられます。 力作・大作や小さなものまで、素晴らしい作品が展示されておりますので、ぜひじっくりご覧ください。 岩戸先生 吉岡先生 吉田先生 北野伶岳・間々田栄華教室展 5月31日(土)〜6月11日(木) 北野先生は永田名誉会長に師事されてから四十年、『よい先生に恵まれ、お仲間の人たちと楽しく勉強させていただきました。好きでやってこれて幸せです。』とのことでした。 北野先生のお教室を三年ほど前に間々田先生に引き継がれました。 展示されている作品は彫りも素晴らしいですが、塗りも色々あり大変参考になると思います。ぜひご覧になってください。 北野先生 間々田先生 三人展(七里秀山・白石美山・高草木千山) 6月13日(土)〜25日(木) 作品飾りつけ後、出していただいたお茶をいただきながら、お話を伺いました。お三方は、渋澤巧山先生のお教室からご一緒で40 年、現在は永田名誉会長のお教室におられます。皆伝、相伝、師範もご一緒にいただき、展覧会などの見学もご一緒し、記念写真にいつも三人で写っているので、金太郎飴のようと評されるほどの仲良し三人組です。渋澤先生も見に来ていらっしゃるのではとか、仲良しの秘訣はあまり深くかかわらないこととか、お話が尽きないようです。 誰にもあげられない大事な作品の数々、今回箱から出れて、皆さんに見ていただけるので喜んでいるようです。色々な形の作品があり、楽しく鑑賞できますので是非お運びください。 高草木先生 七里先生 白石先生 七里先生作品 白石先生作品 高草木先生作品 こちらは裏面です。 ギャラリーの様子 三人展(久慈純岳・仙波紅山・渡邊精岳) 6月27日(土)〜7月9日(木) お三方は、入会時は別々の教室でしたが、現在は永田教室でご一緒です。相伝、師範など同じころに取られました。塗り教室などで勉強し自塗りもされています。鎌倉彫を始めて40年近く、若いころ経済的に厳しい時代に、先生のご配慮で、心豊かにできたそうです。額が一つあれば、季節ごとに板額を入れて楽しむことができる、深彫りの練習にもなるなど教えていただいたとのこと。 出品は100点余り。これまでのリレー展も色々な作品がありましたが、今回も色々で、鎌倉彫の奥深さを感じました。どうぞ実物をご覧になってください。 仙波先生 渡邊先生 久慈先生 久慈先生作品 仙波先生作品 渡邊先生作品 会場の様子 森公岳教室展 7月11日(土)〜23日(木) 森先生の教室は、H14基礎科からスタートし、H17刀華会に入ってから10年、現在年齢90代から30代のお弟子さんが9名、そのうち入会して1から2年の方が2名、皆伝6名とのことです。作品数も多く、技術の向上にも積極的な感じを受けました。 今回、初めての教室展ですが、永田名誉会長から機会をいただき、また、メンバー全員の積極的な協力で開くことができたとのことです。90代の伊藤さんにも、なんでも率先してやっていただいているそうです。伊藤さんのように永く続けて行きたいとメンバーの方々がおっしゃっていました。 作品は、家で使いたい、飾りたいと思うようなものも多く、鎌倉彫のほかに、書道の掛け軸とか、お人形とかもあり、アットホームな雰囲気のなかに多才なものを感じました。ぜひ雰囲気を味わいにおいで下さい。 森公岳先生(前列右) 四人展(望月汎岳・福本萌岳・佐藤綾岳・土林武汎) 7月25日(土)〜8月6日(木) 望月汎岳先生は、永田名誉会長、和田会長に師事されてますが、和田会長には基礎科の時から教えていただいているそうです。望月教室を持ってから20年、その間6名の先生を育てておられます。そのなかの三人の先生(福本先生、佐藤先生、土林先生)、会館基礎科担任の桑原芳岳先生のほか、会館教室18点、東戸塚教室4点、中川教室4点の作品を展示しています。また、望月教室では、塗り代の積立てを行ったり、砺波の欄間彫刻などなど旅行委員を中心に計画実施したり、教室展も多く開催するなど、活発に活動されています。今回、平成17年の第一回教室展「望」会に出展した「篆刻」(自然現象)も懐かしい思いで展示されております。多彩な作品が数多く出品されておりますので、ぜひご来場ください。 山田さん 佐藤先生 望月先生 土林先生 福本先生 自塗作品展 8月 8日(土)〜20日(木) 永田名誉会長、和田会長に自塗作品展につきお伺いしました。鎌倉彫会館が昭和43年に出来てから約50年、漆工室にて刀華会の塗り教室を行ってきています。会員で塗りをする人が増えていて、各自楽しんで塗りをされていますが、自塗り作品を発表する機会が少ないので、この度、刀華ギャラリーを開放するのを機に、自塗作品展を企画されたそうです。 鎌倉彫の代表的な塗り技法は、三橋式彫りの特色を生かす「七色塗り」(堆烏、堆紅、堆青、堆金、弁柄、色絵、湛慶)、後藤斎宮・運久が考案した「乾口塗り」があるが、安いこともあり本朱の乾口塗りが主流になっています。 浅田完山刀華会初代会長は、塗りに変化を付けるということで、研ぎ分けを行い、流行り出しました。その他に、貝や色々な色を試験的に行いましたが、稽古の塗りには使っていません。二代会長の永田名誉会長は、拭き漆と本塗りの組み合わせを追求し各賞も取られました。また、乾漆粉の使用、朱以外の色(黄、緑など)で乾口を取るなど色々何年か開発されてきたそうです。また多色を使用するより1色の方がよいとのご感想でした。和田会長は貝を貼るなど加飾も研究され、今回も素晴らしい作品を出品されています。 塗りは面白いですが、お弟子さんなどに塗ってやるのはどうか、思ったような色が出なかったり、撒き錆仕上げなど年月が経つとカビ・シミが出たり、問題が出ることがあるとか、また品のある塗りとはとか、いろいろと鎌倉彫について考えさせられました。今回は刀華会の展覧会では見られないような、各自の力作も出品されていると思いますので、ぜひ実物をご覧になってください。 三角寛岳教室展 8月22日(土)〜9月3日(木) 三角寛岳先生は二つの教室をお持ちです。お弟子さんのキャリアは、それぞれ23年と13年程度です。今回の教室展にあたり、皆さんが気持ちよく賛成・協力してくれたので、開催できました。教室も皆さんに支えられて続けてこられました。感謝しています。とのことで大変ご謙遜なさっておられました。 これまでもそうですが、今回も個性的な作品が多く出品されていますので、ぜひご覧ください。 三角寛岳先生(左側) |